地盤補強用杉杭の支持力試験を実施・公開しました!
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2024.10.28
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研究開発の一環で、地盤補強用の杉杭の支持力を測定する試験を行いました。

   ※杉杭:杉丸太で製造した木製の杭

   ※支持力:地盤上の構造物の荷重を支えることができる最大荷重


自社敷地内で試験を行い、その様子を公開し、新潟県、上越市、建設コンサルタント、森林組合、報道機関などの多くの方々がいらっしゃいました。







 

 


1トンの錘(おもり)を落下させて支持力を測定



弊社が今取り組んでいるのは、新潟県産杉を使用した「杉杭」の研究開発です。


地盤補強で使われる木製杭は、松を使用した「松杭」が全国的に有名で実績があり、弊社も松杭を看板商品として販売してきました。

しかし、松杭用の”カラ松”は新潟県内にはほとんど群生しておらず、弊社は他県産材に依存しています。そこで、運搬コストの削減、新潟県内林業の活性化、間伐材を含む森林資源の有効活用などの観点から、原材料を新潟県内で調達できる”杉”に置き換えられないかと考え、製品化に向けて取り組み始めました。


現在、杉杭には2つの課題があります。

1つは、松杭を杉杭に置き換えることに対するお客様の抵抗感をどう少なくしていくかです。

もう1つは、長さ4mを超える木製杭の需要に対応するために、ジョイント技術を確立することです。


1つ目は試験によりデータを集めることでクリアできると考えています。

問題なのは2つ目です。

新潟県内に流通する丸太の規格長は4mであり、5m以上はあまり流通しません。しかし新潟県内は軟弱な地盤が多く、5mや6mの木製杭の需要があります。それを杉杭でどう対応したら良いかを考えた結果、丸太を長さ方向に繋げて長い杭にする「ジョイント杭」を閃きました。


ジョイントの仕組みはまた別の機会にご説明するとして、

今回の試験の目的は、ジョイント杭とジョイントしていない一本の丸太の杭(一本杭)の地盤における支持力を測定・比較し、ジョイント杭の性能を検証することです。


弊社考案のジョイント杭が製品化できれば、運搬及び施工のしやすさ等々、工事をするお客様にとっても多くのメリットが生まれます。試験結果をもとに、ジョイント杭の製品化を進め、新潟県産杉の新たな用途開発に繋げていきたいと思っています。

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